実写塾について(ネタバレ有り)


先日、ついに実写塾を観賞いたしました(遅!)
いろんな話を聞いていて、賛否評論なのは知っておりました。今までイメージが壊れそうで怖くて観れなかったのですが、いつも利用しているレンタル屋さんが「半額セール」をやっていたので、思いきって借りました。念の為、口直しにと「アニメ男塾」もいっしょにレンタルしておく(←ひどい…)
話だけは散々聞いていたので、筋書きとか、気になる点とかはすでに熟知済み。
大四凶殺ではなく、大三凶殺だとか。富樫と女子高生のデートがあるとか。Jと雷電は出てこないとか。秀麻呂がおいしいポジションだとか、田沢と松尾がビンゴとか…
「文化祭で「男塾が好きな生徒達」が作って上映された感じ」
って雰囲気で観れば差程ひどいショックは受けないだろう、というゆる〜い雰囲気で挑む。
鑑賞後の第一声は
「皆さんのおっしゃるとおりだよ!」
でした。
みなさんが突っ込むところは同じように突っ込みましたし、笑うところは同じように大いに笑かせて頂きました。なんだか、皆様の感想の「ご確認状態」になった感は否めない…前情報、仕入れ過ぎだっつーの…
あと「アニメ男塾」を踏襲してるな〜と思いましたね。
やっぱり「アニメ男塾」はよくやってたんだな〜と再確認。
原作の要素を描きつつ、受け入れやすいように独自の世界観を作る事に成功していた。その成功した要素をこの実写塾でも取り入れていた感じがする。
では、実写塾感想。
映画の冒頭、のっけから登場したのは「虎丸」
えらい可愛い虎丸ですな。愛嬌男というよりはジャニーズ系な美少年ではないですか。
思いっきり跳ねられてますが大丈夫ですか?しかし、山道を高速で走る車ってなんぞや?(あ、独眼鉄口調だわ)逃亡犯?しかし、運転者は美女だった。矢●さんの出番はここだけ;友情出演か?
富樫がお兄さんの墓で入塾のご報告。この映画、富樫が本当に男前。富樫ファンの方はたまらんものがあったんではないでしょうか?油風呂もやってくれるし。「アニメ男塾」の影響を感じる。
そして、桃のご登場。秀麻呂を助けるという形で現れる。
どうして「男塾」へ入塾したか、って理由が分かっているのって富樫と秀麻呂ぐらいなんだよね〜
秀麻呂のお母さまがオセロの中●さん。姉着肌だけど、どこかコミカルっぽくていい感じ。
忠義に一人だけ残っている組員のおっさんがツボ!こういう親父は個人的に大好物。後半に出てきてくれても良かったな〜
塾旗を持ち上げた秀麻呂を林の木々の影から見ていた、とか。
「ぼ、坊ちゃん。信じてました!」って。駄目?
塾長は頑張っていたんじゃないでしょうか?
どっちかっていうと「和尚」って雰囲気だけど、あの威圧感だせる人って滅多にいないから仕方なし。
入塾式から、いきなり二号生との対面式。巻いてる巻いてる;
ここらへんは素直に笑うところですね。不覚にも
「男たるものいかなる時も地面に手をついてはいか〜ん」
二号生によるバック転の見本のところで笑ってしまった;
なんか、負けた気がした;
赤石先輩もご登場。
髪の色は無理があるような…アニメみたく、黒髪でも良かったのでは?
ビジュアル的には良かったと思うけど、声がいまいちだったかな〜?
赤石先輩にしては綺麗な声すぎた。
そのせいで「威圧感」を感じなかったような気がする。
塾生達は原作と違って、そんなにむさくるしい男がいなかったように思う。現代っ子だから?
鬼ヒゲは頑張ってましたね(教官鬼ひげしかいなかった?よね;)田沢、松尾に引き続き、原作のイメージを上手く再現していたと思う。
「男塾」名物「民明書房」の解説が千葉さんなのが嬉しい。
こういうところをしっかり押さえているあたり「男塾」への愛を感じる。
監督!「男塾」好きだったんですね!
実写で教室の授業シーンとか観てると、心が「ほのぼの」してくる。なんか学園ものみた〜いvちゃんと爆睡している桃が愛しい。
ぬいぐるみに「可愛いな」とか言ったり。
逃げ出そうとした秀麻呂に「そっちじゃない」と言ったり。しかも太刀を持ったまま壁に背をもたせている(寝る時間なのに)
実写の桃はかなりクールで天然さんな印象を受ける。
ゴリラの着ぐるみ着た江戸川先輩に「立派な先輩であらせられるぞ〜」と言って殴ったりはしない感じ。
ウクレレガールに感銘をうけた秀麻呂が戻ってきて、かばった桃といっしょにめでたく懲罰房入り。
ここも「アニメ男塾」を踏襲している部分。アニメで桃は一日入ってたもんね(一人でだけど)
すみませんが、この辺は一番ドキがムネムネしてしまった部分ざんす。
なんといっても「桃の苦しむ姿」なのだから!(またか…;)
本当にすみません;トキメキました;
マジ(本気と書いてマジ!真剣と書いてもマジ!←だから?)で「私ってやっぱりサドなんだな〜」と実感したところだべ;
そして、問題の富樫の「女子高生とデート」シーン。
もう、知ってたんで衝撃は無し。結構冷静に観れた(多分、桃だったら暴れてたんだろうと思う;)
みんなとわいわいしている友情シーンを描きたかったのではないでしょうか?
桃と富樫の「肩をポン」っておいしいシーンもありますしv
皆の友情が芽生えている、と感じさせるシーンが入れたかったんでしょう。
「アニメ男塾」を思いださせるな〜
監督!「男塾」好きだったんですね!
ついに「関東豪学連」が動きだし、ちらちら映っていた伊達と三面…いや、月光と飛燕が登場。
「男塾」へ殴り込み。
気のせいかもしれないんですが、兜をかぶった伊達が「コアラのマーチ」に見えませんでしたか?
見なかった事にすべき箇所ですかね?;
気のせいかもしれないんですが、伊達の槍がたゆたってなかったですか?
みよ〜んって…;
見なかった事にすべき箇所ですかね?;
気のせいかもしれないんですが、槍の穂先に鋭さがまったくなかったような?
見なかった事にすべき箇所ですかね?;
原作の槍を忠実に再現したかったのは分かるけど、鋭角さを欠いてど〜する;
薙刀でも持たせてくれた方が…いや、もう言うまい…
ここでの見せ場は伊達VS赤石
原作にはない二人の闘いが描かれる!
しかし、勝負は瞬殺
早すぎないか?(「早い」って知ってたけど、それでも「早!」って思ったぞ;)
せっかくの「夢の対決」だったのに…
「劇場版アニメ男塾」の桃VSブルースの時より「そりゃないぜセニュール;」と言いたくなった。
私的には伊達と赤石先輩でドリームする事はないけど「お互い認め合っている」とは思ってるんだよね〜
二人は性格似てるから、お互い避けてるってイメージがある。
伊達も赤石先輩も、自分の性格はあんまり好きじゃないだろう、って気がしているので。
だから自分と違う性格の奴に魅かれるんではないかと…(妄想にはしりそうなんで、ここらでストップ;)
桃が駆け付けて先輩にご挨拶。
「先輩、俺が行きます」
「その優しさが命とりに〜」
のやりとり観て、思わず赤石×桃、書けそうな気がしました(多分、錯覚…)
大三凶殺に突入。
虎丸VS月光
想像以上にしっかり闘いを描いていたと思う。月光の身の軽さとか、虎丸の苦戦ぶりが伝わってきた。
だが、月光が服を脱ぎ捨てた姿は「大阪名物パチパチパンチ」に見えるんですが…;
いっそやって欲しかった!あんな中途半端な「怒粧墨」見せられるくらいなら!(T○T)
いっそ思いきって笑いをとりにいって欲しかった!
虎丸とクマの着ぐるみ対決は、笑いをとりにいっていたと解釈していいのですよね!テレビ画面みながら吹いたぞ!
最後の「さあ、行くんだ桃!」
のあたりは「アニメ男塾」を越えられなかった。
まあ、無理だよね。あそこは声優さんの熱演で原作も超えていたと思う。
富樫VS飛燕
この闘い飛燕が怖い;目がどっかにいっている;
原作のこの頃の飛燕が本当にそこにいたよ;
殴っているシーンとかも、本当にリアルに感じて痛かった;崖っぷちの危険度は、あまり感じなかったんですけどね。
役者さんの力量かな?
もしかして、この実写塾で再現度が一番高かったのは飛燕かもしれない(この頃の飛燕ね)
ピンクの髪という無理があるにもかかわらず怖かったです;
そして、ついに最終戦
桃VS伊達
硫酸湖(?)の恐ろしさを見せる為に、魚を投入するシーンありますよね(あったよね?;)
あれ、原作ではうさぎなんだけど、アニメでは魚なんです。実写塾でも魚か…
多分「動物愛護協会」なんかからのお叱りを避ける為かと…
これ以上、舞台に関しての突っ込みは、あえてするまい…
闘いは当初、太刀と槍との応酬が続く。さすがに原作と同じ蛇轍槍は無理か…(意味が分かりにくかったので修正しました。すみません;)
伊達にやられ、倒れる桃。
下界では秀麻呂が大塾旗を立てる。
椿山が出て来て、思わず「えっ!」と叫んでしまった;油断してたから…家で良かった;
実写塾…あなどれん!
それにしても何故「男塾」の旗が「赤」なんだろう?;
めっさ軽く感じるんですけど…;画面に映える色となると「赤」になるのかな〜?
素材はサテン生地ですか…?
エールを聞いて立ち上がる桃。
武器は無しでお互い素手で殴り合い。
バックの富士が眩しいぜ!
この殴り合いで決着、は正しいと思う。
実写で(一応)ガクラン姿の男子が刃物なんかで喧嘩してたら、今のご時世、殺伐としたもんを感じちゃうんだわ…
昔、不良をやってましたっていう男友達が言ってたけど、
「俺も昔は無茶な喧嘩やって、殴り合いで身体に穴開けて(パクって裂けるそうです;)何針も縫ったりしたけど、今の不良の奴らはすぐナイフとかだしてくるから怖くて喧嘩出来ない」
って言ってたのよ。
正しい不良(?)の姿は「拳で決着」よ!
例えネコパンチだろうと!
それは言わない約束か!
兜を脱いだ伊達がとび職の兄ちゃんに見えるんですが、そこも華麗にスルー(近所にいそう…)
伊達の腕に刻まれた「月光」「飛燕」の文字がやたらとでかい。
実写の伊達は不器用か?
多分、画面に映って判別出来る大きさにしたかったんだろう…
隠す伊達がラブリー
風でめくれそうになるスカートを押さえる乙女を彷佛とさせる。
さあ、いっしょに帰ろう
と桃と伊達が肩を組む。
そして、一気にラスト…
「早っ!」と、ここでも思った;
でも、このキリのよいところがダラダラ感がなくて良かったです。
実写塾は「皆さんのおっしゃるとおりだよ!」
でした。
個人的には(いろんな意味で)頑張ってておもしろかったですが、いっそ「劇場版アニメ男塾」みたく「オリジナルスト−リー」にした方が良かったんじゃないかな〜とも思う。
初めに千葉さんの解説で「男塾とは〜!」って説明させちゃうの。
んでもって音楽とともに登場人物のご紹介をやってしまう。人物が映った時に「一号生 富樫源次」「一号生筆頭 剣桃太郎」って名前入れる感じで。
大体の登場人物の紹介が終わったら「劇場版アニメ男塾」のように、校庭で朝礼でもしてるところに「挑戦状」が叩きつけられる。または、塾長が浚われる。
そっからバトルに投入した方が、闘いのみ集中して描けたんではないですかね?
伊達や赤石先輩は途中で助っ人に参戦してくる、とか。
多分、監督「男塾」好きだから「油風呂」とかやりたかったんだろうな〜
富樫と桃と塾生達の友情を描きたかったんだろうな〜
大四…じゃないけど凶殺やりたかったんだよね〜
桃VS伊達がやりたかったんだろうね〜
気持ちは分かる。
しかし、桃がつま先に刀を突きたてて、意識を覚醒させるシーンは何故やらん?!
私的には大きなマイナスポイントよ!
そのシーンがあれば、他がどんなにヘボかろうが、ダサかろうが、勘違いしてようが、すべて許しただろうに!
きっとDVDも買ったに違いない!
ハアハア悶えながら懲罰房よりトキメキながら観たに違い無い!(変態←しかし〜略〜)
ここに一人の腐女子を堕としそこねましたぞ。
坂口監督、まだまだ甘くてよ。
次はもっと精進してらっしゃい。ほほほほほ〜(豆腐の角に頭ぶつけてきた方がよさそうですね…)