「壮絶な過去」について


さて、「男塾」では「壮絶な過去」のエピソードをもつ人が少なくない。大抵「三年前」とか「三日間」とか…
「三」に何かこだわりでもあるのか宮下あきら氏?
と聞きたくなるぐらいエピソードは「三」が多い。
邪鬼様の「壮絶な過去」は「ゼウスと三日間、闘い続けた」であった。
闘っている方も大変だろうと思うけど、見ている方も辛かったに違いない。武道大会らしいので、審判やら実況アナウンサーなんかいたかもしれない。
途中で交代したと考えられるが
「もう、いい加減止めてくれ」
と、心の中で泣き叫んだに違いない;
四日目に最後の拳をお互い放ったが、両者、届かず。力尽きて気絶で勝負は「引き分け」と判定されたらしい。
そうなる前に、誰か止めてやれよ…;
この決着は天挑五輪のオリンポス戦でつけられる。
ゼウスが「こんな事もあろうかと用意してきた」
と言って蛇をだしてきたけど、邪鬼様に再会すると、水晶の占いにでも、現れていたのだろうか?
こういう道具は都合よく準備されている事が多かったのだが、突っ込みをさせない為か、梁山泊戦の虎丸・卍丸のタッグマッチの時、冠硫双刻闘をだしてきた時
「こんな事もあろうかと、いつも用意してある
になっていた。考えたな宮下あきら氏…(もっと前に変わってたかもしれないけど、私が気付いたのはこの時)
ゼウスは邪鬼様に血清を飲んでもらう為に自ら命を絶つ。
邪鬼様とゼウスの友情っぷりは、汚れた脳内フィルターを持つ身としては「何か特別のもの」があったのかと邪推してしまうぐらい熱かった。
助ける為に自ら命を絶つなんて…愛だね。
いや、邪鬼様とゼウスの男気は素直に感動しましたよ;
血清は飲んでも効かないと思うけれど、知らないふりをするところか…;
これを言っちゃあ〜赤石先輩の「死頭杯」も、血管に入った毒が薬飲んで解毒するなんておかしくない?って事になるもんな〜;
蛇に噛ませた傷口にふりかけて浄める、にしても良かったんじゃ…;傷口から血管に解毒剤が入ったと、苦しいけど思えるし…;
何故、邪鬼様はゼウスと戦った武道大会に出たのだろう?一人のようだし。
誰も自分にはむかってくる奴がいなかったので退屈だったから?腕がにぶっているかどうか確認する為?手ごたえのある相手と闘いたかった?
だとしたら、ゼウスという仇敵と出会って歓喜した事だろう。そう考えれば邪鬼様のゼウスに対する思い入れの深さも多少納得出来る(かな?;)
死天王で「壮絶な過去」が語られるのは羅刹。
敵に捕まり、三人の部下を崖っぷりに吊るされ、それを支えながら三日三晩拷問に堪えたという。
三日も同じ場所で拷問するなんて、あんたら暇か?と聞きたくなる。
だって「男塾の本隊」の居場所を吐かせる為の拷問でしょ?その間に本隊が来たら意味ないじゃん。
吐かせるなら、羅刹の前で部下を拷問した方が早かったのでは?
それ程までに部下思いの羅刹なら、あっさり喋ったんじゃない?
敵ながら何をやっているのかね…;
敵があほなおかげで三日三晩拷問された羅刹先輩。お気の毒…;
他の死天王では影慶が武道大会において、その場に居合わせた武道家達を1分足らずで全員倒した、というエピソードと、卍丸の師匠が殺害された時の過去が語られる。
影慶の(例に漏れず三年前である)「武道家倒し」は「三日間、闘い続けた」や「三日三晩拷問」に比べるとインパクトに欠ける。
こんなところでも地味で控えめな影慶である。さすがアンドレ。可愛い奴v(もしかして、邪鬼様がゼウスと闘った大会と同じかな?夫婦漫才…じゃなくて夫婦二人で…じゃなくて二人で参加していたのだろうか?そうなの?どうなの?オスカル様?)
過去の卍丸は丸坊主で結構キュート。あのモヒカン髪型は亡き師を思っての事だったのか…
その割にはブーメラン仕込んだりしてましたけど…自分で考えたのか?
にしても、なんで「男塾」で死天王やってたんだろうか?
仇を探し回ったけど、見つからなくてグレたのかな?そういや〜死天王で一人だけ煙草ふかしてるもんね。
卍丸は死天王の中でもアウトローな性格していると思うけど、修行半ばで「師匠が自分が未熟なせいで殺された」って悲しい過去があるせいかも。
「壮絶な過去」というより「悲しい過去」だね…
先輩の中で「壮絶な過去」と言えば、赤石先輩。
その自傷っぷりと…ゴホゴホ…;不幸体質は誰もが認めるところ。
過去の「一号生惨殺事件」とか(アニメでは上級生殴り込み事件←その後の赤石先輩の変貌ぶりを考慮してだろう)
なんといっても「血染めのシャツで合図を送る」事件はインパクトにおいても、その意味不明度においてもぶっち切りである。訳分からん…;
「北国の宿敵」もよく分からんけど(「男塾」の舞台って絶対日本じゃないよ;パラレル?)それは置いておいて、赤石先輩を斥候に立たせるなら、何故無線機とか連絡手段を持たせてないのか?
連絡手段を持たせていないのなら、赤石先輩が帰って報告するまで動かないものでは?何の為の斥候なのだ?意味不明…;
まあ、そこも置いておいて、どうして赤石先輩は「血染めのシャツ」を振ったのか?
雪景色で周囲は白いから、目立たせる意図があったのは分かる。ならばガクランでも良いのでは?赤石先輩のガクランって黒いよね?白くないよね?
暗くて色が分からなかったとか?
いや、それはありえないか…
黒は光を吸収するけど、白は反射するもんな〜いくら色の識別が出来ないにしても「光」は判別出来る筈…
夜だったから黒は目立たないと思った。だから赤く染めて少しでも目立たせようと思った?
こう言ってはなんですが「血」って結構暗い色じゃないかな?;
血のついた包帯とかハンカチとか見た事あるけど、赤い、って見えるのは初めの液体の時だけで、何かに染み込んだりしたら、結構ドス黒い色になるよね〜;大量であればある程。
あれだけ切りまくってる(自らの身体も…ゴホゴホ…;)赤石先輩が知らない訳ないし…
ブチになる方が目立つと思ったから?
それならシャツとガクラン交互に振ればいいじゃん!やっぱり訳分からん〜!;
寒くて学ラン脱ぎたくなかった、とか?
それは、ありえる…かな…;しかし、あの赤石先輩が寒さごときで躊躇するかな?
それに、出血した方が体温下がるよ;う〜ん;
ちょっと原点に戻ってみよう。
一番初めの謎は「何故、連絡手段も持たずに斥候に立たせたか?」である。
もしかしたら「斥候に立たせた」というのは羅刹の嘘だったのかもしれない。
後輩に知られたくない恥ずかしい理由だったから「斥候」に脚色したのだ。先輩は闘いの真っ最中で、見えていても話している内容は聞こえないもんね。
そして「血染めのシャツ」は初めから血で汚れていたのだ。
これならば説明がつくのではないだろうか?
三号生の誰かが
「料理で鳥を捌いてたら俺のシャツ血で汚れちゃったよ〜赤石、お前のシャツと取り替えてくれ」
「…………」
と、無理矢理取り替えられた。作戦中だから仲間割れはヤバイと思って言う通りにする赤石先輩…(T_T)鶏に縁がある男だ…;
そして、赤石先輩は「猪でも捕って来い」と言われて、一人で食料の調達に行かせられていた。
作戦中だから仲間割れはヤバイと思って言う通りにする赤石先輩…(T_T)やっぱり不幸体質ね!
そこで、偶然橋が落ちているのに気付いて合図を送らなければ、と思った。
夜だから白い方が目立つと思ったので、血で汚れているシャツを仕方なく振ったのだ。
なんて真相はどうだろう?
羅刹が闘っている赤石先輩にこの「血染めのシャツ」を見せたのは
「あの時の三号生の面倒みていた時にくらべれば、精神的にマシだろう。だから頑張れ!」
と言いたかったのかもしれない…
しかし、そんな事を後輩に話すのは恥ずかしいし、何より先輩大好きな桃に怒られるかもしれないので、適当に創作したのである。
羅刹、意外と策士だな…(違;)
そうなると「壮絶な過去」でもなんでもないな…単に「苦労人の赤石先輩」の過去エピソードだ;
*追記(H21.3.3)
原作読み返して気がついたが、赤石先輩が血染めのシャツを振っている時、ガクラン着てないし近くに落ちてもいなかったのだ。
分かった…
最初はガクラン振ってたけど、振りすぎて飛ばしちゃったんだよ!
スッポーンとすっぽ抜けて崖下にでも落としてしまったのだ。それで仕方なくシャツを血で染めて黒くして振ったのさ!
これが真相に違いない!(←絶対違う;)
赤石先輩は意外とドジだったという訳ね…プリティーv
さて、「壮絶な過去」の真打ちは伊達であろう。
「孤戮闘」は内容的に、自己選択出来ない子供の時の出来事だから、一番悲惨で救いがない。壮絶過ぎ。
伊達は他にも「教官殺し」の過去がある。
この「教官殺し」の理由は「孤戮闘」という過去と関係があるのではないだろうか?
「孤戮闘」という地獄をみてきた伊達は、残酷な防衛本能が働き、自分を傷つける者に対して過剰反応するようになってしまったかもしれない。
「殺すか、愛するか」みたいな極端選択しか出来なくなったのだ。(女性セイントか…;←意味分かる人がどれだけいるだろうか?;)
んでもって教官は殺し、桃は愛した訳ね…ゴホゴホ…失礼しました;妄想に突入してしまいました;
しかし、あんな手首の入れ墨あったっけ?
伊達の手首はガクランや防具で隠れている事が多いので、確認出来る機会は少ないけど、八連制覇の羅刹戦で防具が砕けた時の手首を見る限りでは、こんな入れ墨はなかった。
月光の怒粧墨のように浮き出たり消えたりするのだろうか?
だとすると、浮き出たり消えたりする原因はなんだろう?
月光の怒粧墨は「怒り」だったが、伊達の場合はそれではなさそう。
羅刹戦で闘っている最中にも関わらず消えていたから「闘争心」や「熱」でもないよう。
伊達の意志で浮き出たり消えたりするのではないだろうか?
普段は消えているけど、伊達が「見せる」という意志を持った時だけ浮き出てくる、とか。
初めて見せた時、紫蘭に見せる為に入れ墨を浮き出させたのかも?
他にも精神的な理由が考えられる。
普段、消えているのは「見せたくない」という意識が、伊達の心の根底に澱のように沈んでいるので消えていたが、その澱が無くなったから入れ墨が浮き出てきた。
つまり、伊達が「孤戮闘」という過去を乗り越えたから、浮き出てきたのである。
「男塾」に再入塾して自分の居場所を見つけた伊達は、精神的に強くなったに違いない。
富樫や虎丸という仲間を得た事や、桃という背中を預けられる人物に巡り会えたのは伊達にとって幸運だったのだろう。
その「信頼」がいつしか愛に変わり…ゴホゴホ…;し、失礼;また妄想に突入しそうになりました;脳内フィルターが腐っているので、油断するとつい…;
伊達の言動を見ていると、自分をあんな目に合わせたのは藤堂だと知らなかったようである(知った後も「奴を殺す」とか復讐しようとしないところから「過去を乗り越えている」のが分かる)
紫蘭が自分の過去を話して初めて知ったようだ。
その時、伊達は自分が同じ体験をしているのに黙っているのは卑怯だと思ったのか、初めて告白する。
考えてみたら「壮絶な過去」を自ら話しているのは伊達だけ(卍丸は「悲しい過去」と判断)
もしかしたら、これがなければ、一生言わなかったかもしれない。
仲間を信頼していない、とかじゃなく「苦しめたくない」って理由で。
告白する、というのは大変勇気がいる事なので、余程強くなければ出来ない。しかし、伊達は十分強い人間である(と、私は思っております。特に「男塾」に戻ってから))
だから、今まで告白しなかった理由は「友人を苦しめたくない」って気持ちの方が強かったんじゃないかな〜
桃や仲間達が「過去を気にしない」というのは、もう分かっていたと思うから。
特に桃は伊達の想いも心もすべて受け止める度量がある。ふっふっふ…もちろん肉体的にも受け止め…ゴホゴホ…;し、失礼;また妄想に突入しそうになりました;
伊達もそれが分かっているから「預ける」のはいつも桃だ。
ホルスが自分を庇って死んだ後
「怒りと悲しみ、俺が引き継ごう」
の桃の言葉に「まかせたぜ」と言いきっている。
やっぱり「預ける」のは桃と決めているのだ。伊達の「預ける」ものは結構「重い」ので、桃ぐらいの器がなければ受け止められないと思う。ふっふっふ…もちろん身体の重みも預け…ゴホゴホ…;し、失礼;また妄想に突入しそうになりました;
こんな風に自分のすべてを受け止めてくれる人がいる事で強くなった伊達は「孤戮闘」という「壮絶な過去」を乗り越えたに違いない。
ああ、感動!愛は偉大ね!
身も心も過去も受け止めてくれる人、預けられる愛する人がいればこそ…ゴホゴホ…;し、失礼;また妄想に…(しつこいので強制終了;)