組長×黒総理
濡れ場のみ、アダルト18禁です。ご注意下さい。

完全降伏


ベッドの中で身体を絡み合わせ、情事の後の余韻を二人は楽しんでいた。
目を閉じている桃の目蓋に、伊達はそっと唇を落とす。
桃がくすぐったそうに微笑んだ。
少しいたずら心が沸き上がった伊達は、桃の身体を掴み、身体の位置を反転させた。
桃の上半身だけ起こし、自分はベッドに仰向けになる。ちょうど桃を見上げる形だ。
「?」
なんだろうと、不思議そうな桃に
「自分でやってるとこが見たい」
と伊達は言った。
一瞬、桃はきょとん、とした表情をしたが、いつものさわやかな笑みを浮かべると、
伊達の要求に応えるべく、手を動かしだした。
「…ん……」
自分の腰に座りながら、自ら快楽をむさぼる桃の姿はたまらなくエロティックである。
時折、伊達は桃にこんな羞恥心を煽るような要求をする事があった。
しかし、それらの要求の数々を桃が拒んだ事はない。
いつも先程のように微笑んで、伊達の求めに簡単に応えるのだ。
大切に想ってくれているのを実感出来るのは嬉しいのだが、本当は他に理由があるの
を伊達は知っていた。
「…あ…」
桃の身体が大きく跳ねる。
その姿はブラウン管に映しだされる姿とあまりにも違っている。
画面の中の桃はいつだって清潔で誠実そうで。余裕の笑みを浮かべる、ちょっと小憎
らしいところもあるが、それさえもこの男にとっては魅力の一部という、聡明な男と
して映しだされている。
クールで冷静な外側とは裏はらに、熱く火傷しそうな情熱がその内側に滾っている事
知っているのはごくわずかだ。
そのわずかの者も、こんな情炎に燃やす姿は誰も知らないだろう。
まして、武道の精通しているこの男が、実は男を惑溺させる身体をしているなどと。
世界中で知っているのは俺だけか…
伊達は独占欲から生じる恍惚を覚える。
「…うっ…く…」
限界が近いのか、桃の息遣いが荒くなり、腰を伊達に押し付けてきた。
どんなに、あられのない姿をさらしても、桃から凛とした品格が消える事はない。
野生の獣のように、しなやかで、何者にも汚されない誇り高さを感じる。桃の内には
一本の鋼の芯が通っていて、無理矢理曲げてもすぐに戻ってしまうのだ。
「あ…!」
身体を仰け反らせて上りつめた桃は、自分の指と伊達の腰を濡らした。
荒く息をつきながら、自分を見つめる伊達に覆いかぶさってくる。
両手を伊達の頭の両側につき、挑むような視線で伊達を見下ろすと、汗の雫が伊達の
頬に落ちる。伊達も桃の視線を真直ぐに受け止めた。
視線をそらさずに、桃は濡れた自分の指をぺろりと舐める。
我慢出来なくなった伊達は、桃の身体をベッドに押し倒し、その上に覆い被さった。
桃の腰を抱えあげて、自分を内にねじ込む。
強い刺激に、桃は身体を仰け反らせるが、伊達のすべてを受け入れた。
伊達の背中に手を回し、笑みを含んだ声をかけてくる。
「…随分、我慢してたんだな…」
「…うるせー…」
桃が伊達の要求にすんなり従うのは、結局、余裕がなくなるのはいつも伊達の方であ
ると知っているからだ。
いつも、溺れるのは自分の方。桃の身体を抱いていても、伊達は桃に包まれているの
をいつも感じていた。
だが、悔しいとは思わない。もう、とっくに諦めている。
この男を負かそうなんて、露ほども思っちゃいない。
この男に惚れた時から、自分は完全降伏しているのだから。


H20.10.5

こんな話書いてて説得力ないかもしれませんが、組長×総理では肉体関係のない親友
バージョンが好きですv
友人以上、恋人未満、な関係って萌えるのです!(本当に説得力ないな;)いつか書
くぞ!;
この話のシュチュエーションを考えた時は、こんなにエロくなるとは思ってませんで
した;
ストーリーからでなく、シュチュエーションから書いた話はエロくなるのだと実感し
ました;(漆黒の瞳2もそうだったし;)
濡れ場のみだし、私の書いた中では一番エロいかもしれないと思って18禁としたので
すが、もしかしてたいした事ないですかね?;「エロ」の基準が分からないのです;
他のジャンルですが、私が一番「エロ」と思っても同意見の方が少なかったりしまし
たから;う〜ん;どうなんでしょう?一度、アンケートとかしてみるのもおもしろいか
もしれませんねv
「このサイトの中で一番「エロ」と思う話はどれですか?」
なんつってv(ばか;)10票入るのに1年ぐらいかかったりして…シャレにならん;