注意:桃ちゃんが一人で…です;嫌な方はお気を付け下さい;

いただきます

三号生の夏、伊達と三面拳の飛燕、雷電、月光が急遽、覇極流の総本山に帰る事
になった。
覇極流を束ねる総大老が亡くなった為に、次の総大老の選出の場に立ち合うよう、
通達が来たのである。
すぐに帰ってくる、と言い残して旅立ったが、四人は一ヶ月過ぎても帰ってこな
かった。
さすがに塾生達に不安が見え始めた。
もしかしたら、彼らにも新しい役割が与えられたんではなかろうか?
どこかの修行場の師範になれ、とか…
もう、男塾には帰ってこないのでは?
そんな疑問が囁かれ始める。
「桃、伊達や飛燕から連絡はないのか?」
「…ああ、何もないけど…」
「そうか…大丈夫かな〜」
「覇極流の総本山は、中国の奥深いところにあるらしいからな。世界各国から散
らばっていた門生がそろうのに時間がかかるんだろう」
大丈夫だ、と桃は他の塾生達を安心させたが、実は桃自身、少し不安だった。
伊達が自分に黙って消える筈がない、と確信しているが、会えない日々に淋しさ
が募るのである。
淋しさは不安を呼んでしまう…
ある日、塾生の一人が珍しい酒が手に入った、と皆にふるまったのがきっかけで
酒盛りが始まった。
夜中まで大騒ぎして飲み明かす。
ほとんどの塾生が酔いつぶれて、その場で眠り込んでしまう。
そんな中、桃は酒の入ったグラスを二杯持って自分の部屋に戻った。
伊達の部屋から借りてきた伊達の学ランを椅子にかけ、前にグラスを置く。
寝間着の単衣姿で、向かいの床に腰を降ろし、開け放した窓の外をから見える月
を見上げた。
「月見酒、といくか?伊達…」
学ランに向かってグラスを持ち上げ、桃はグラスを少しずつ空けた。
「確かに、ちょっと変わった味のする酒だな…果実の酒らしい…そんなに甘くな
いが…」
伊達の学ランに言葉を投げる。
酔っていたのも手伝って、桃は伊達と酒盛りしている気持ちになろうとした。
皆と盛り上がっている間、ずっと『ここに伊達がいたらな…』
と、思っていたからである。
だが、話しかけても返事のない酒盛りは、余計に伊達の不在を感じさせた。
淋しさが急にこみ上げてきた桃は、椅子から学ランを取って胸に抱きしめる。
「…伊達……」
抱きしめたまま、身体が床に転がる。ちょうど、敷いてあった布団の上に崩れ落
ちた。
皆と楽しく酒盛りをしているつもりでも、常に淋しさが存在していた。心のどこ
かにシンと冷めている部分があって、心から酔う事は出来なかった。
少しの間だけでも、気がまぎれるかと思ったのに…
学ランから伊達の香りが漂ってきて、桃は胸がつまって泣きたくなる。
お酒のせいか、今まで我慢してきたものが、一度に吹き出していた。
『…伊達…会いたい…』
彼と出会ってから、これほど長く離れているのは初めてである。
いつも、彼は側にいてくれて…抱きしめてくれて…
伊達の香りをさらに吸い込む。
不意に、彼と肌を重ねる時の感触が蘇ったような気がして、桃はドキリとした。
桃は襟元から手を差し入れ、自分の身体に触れてみた。
伊達の愛撫と重なり、胸の鼓動がドクンと跳ねる。体温が一、二度上がった気が
する。
「…あ……」
指で肌をたどると、ますます身体が熱くなり、胸の鼓動が早くなっていくのを感
じた。
胸を弾ませたまま手を下腹部におろし、そこに触れてみる。
「…う…!」
途端に桃の身体に電流が走る。しかし、蜜をこぼすそこから手を離せなかった。
桃は自分が快楽を求めているのに初めて気づいた。
「…あ…あ…ん……」
伊達の学ランの上に仰向けになって、桃は自分を追い詰めた。
『…伊達はいつも…こうしてくれる…』
彼の行為を思い出すだけで、身体が燃えるように熱くなる。
指先から、頬や唇、髪でさえ、自分の身体のあらゆるところに、伊達がどんな風に
触れてくるのか桃は覚えていた。
身体が小刻みに震え、頭の中が溶けていく。
「あ…!あ……」
苦しくなって学ランを噛みしめる。
こみあげてくる欲情に眩暈を起こしながら、桃はそこを撫で、指先を挿入した。
「…!…」
あまりの衝撃に桃は身体を跳ね上げて捻る。こんな風に自分の秘部に触れるのは初
めてだった。
「…う…ぐ…」
妖しい感触に五感のすべてをもっていかれる。恥ずかしさを感じるが、桃は震えな
がらも、指を動かすのを止められなかった。
熱く濡れた花びらのような襞が、快感をむさぼろうと指にからみついてくる。
『…伊達も…これを感じているんだろうか…』
そう思うだけで、内側が悶える。桃は目を閉じて、伊達の姿を思い浮かべた。悦楽
が深くなって、桃は無意識に腰を持ち上げて揺らした。
淫らな姿をしているのに気づかぬ程、正常な思考が飛んでいた。
「…あ…あ…伊達……」
愛しい人の名前を呼んでのぼりつめる。
荒く息を遣いながら、桃の身体は伊達の学ランの上に崩れ落ちた。
「…はあ…はあ…」
白く染まった意識が戻ってくると、むなしさと孤独に包まれた。
抱きしめて欲しい人はここにはいない…
伊達はここにいないのだと、嫌でも思いしらされる。
「伊達……」
…きっと帰ってくる…
そう思っているのに…信じているのに…淋しくてたまらない…
涙が桃の頬を伝った。
学ランを強く抱きしめ、足をからませる。
伊達の香りに包まれて、桃はそのまま眠りに落ちた。

伊達と三面拳が男塾に帰ってきた時は夜中で、ほとんどの塾生が酔いつぶれて寝てい
た。
「あ〜なんですか、この状態は」
「…………」
飛燕は天動宮の廊下で、一升瓶を抱えたまま眠りこける塾生達を呆れ顔で見つめた。
「酒盛りでもしたんですかね?」
「…らしいな…」
飛燕はきょろきょろ辺を見渡している。眠りこけている塾生の中に富樫がいないか探
しているのだろう。
伊達自身、桃の姿を探していたのですぐ分かった。
桃のことだから、自分の部屋に帰ったか、特等席である桜の樹の下にでもいるのだろ
う。
そう思いながら伊達は自室に戻る。月光と雷電も自室に向かったが、飛燕だけは廊下
に残っていた。
部屋に入ると、伊達はほっと気を抜いた。
そして、やっぱり桃の顔が見たくなる。
長い間会えなかった分、愛しさが募り、明日の朝まで我慢出来そうになかった。
『寝顔を見るくらい許されるだろう』
別にいきなり、何をしよう、という訳ではないのだから。
思った時にはすでに伊達の足は桃の部屋に向かっていた。
起こさぬように、そっとドアを開ける。
窓が開いていて、美しい大きな満月がのぞいている。
その月明かりに照らされて、桃は布団の上に寝転んでいた。
足音をたてぬよう、気配を殺して近付くと、桃が何か黒い布を抱きかかえている事に
気づく。
それが自分の学ランであると分かった時、伊達の身体がカッと熱くなった。
桃は伊達の学ランを抱き枕のように抱えて眠っていた。
単衣のめくり上がった裾から長い足を巻き付けている。むきだしになった腿が月の光
を浴びて、青白い輝きを放っているようだ。
布団の側で膝をついて顔を覗き込む。
上気した頬、ぐったりと眠る表情が、情事の後のそれに重なる。かすかに残った蜜の
跡に、桃が自分の学ランを抱き締めて何をしていたのか察する。
……これは…もしかして、据え膳では…
意外にも、伊達は桃と離れている間は、そっちの方面には大人しくなる方なのだ。
桃に会いたくてたまらなくなるが、その思いの飢餓でいっぱいになり、会うだけでい
いという気持ちになってしまう。
押さえられなくなるのは、桃を目の前にした時や触れている時である。
その桃が自ら熟成させた熟れ熟れの状態で、自分の前に差し出されている。
これは、頂かねば失礼というもの…
据え膳食わねば、男の恥と言うではないか。
伊達は遠慮なく、目の前の熟れた桃をおいしくちょうだいする事にした。
いただきま〜すv



H21.6.15

すいません魔が差しました;ちょ、ちょっと書いてみたくなって…
そ、それしか言う事ありませんがな…;
伊達はall or nothingなとこあるから、側にいる時の方が歯止めきかなくて、桃はバラ
ンスいいから側にいる時はそれだけで満たされるけど、離れている方が…
って感じかもな〜と想像(妄想)したりして〜;
書き逃げさせて頂きます!;すみませ〜ん…
すみませ〜ん…すみませ〜ん…