天よりと男塾の間に


週刊少年ジャン●にて「魁!男塾」の連載は終わりましたが、「天より高く」というコミックに「魁!男塾」の登場人物のその後が、サイドストーリー的に描かれたのは、皆様、ご存知の通り。
いろいろと性格の違いがあったり、改名してる奴がいたり「無理があるんじゃ…;」などという突っ込み満載な、その後設定だったりした訳ですが…作者の宮下あきら氏はどのような考えで、描いたのでしょうか?
ぶっちゃけ私は『作者による(宮下あきら氏)パロディ』だったんではないか。と思っています。
というのも「魁!男塾」の連載が1986〜1991年で「天より高く」の連載開始が1996年なんですね。
「男塾」では年齢不詳でありましたが、一応ティーンエイジャーだった可能性が高いので(10年間男塾を支配していた邪鬼様は別にして;)わずか5年の間に桃が、東大卒業してハーバード大学に留学して政界入りして総理大臣になった、とは考えにくい。
大学をスキップしたとしても。最年少の総理大臣だったとしても20代はやっぱり無理でしょ〜
なので、作者の宮下あきら氏が、6年も休まず連載していた愛着のあるコミックの愛着あるキャラクターを遊び心で「天より高く」に登場させてしまった、というのが真相にちかいような気がする。
だから、その後設定は、思い付きで結構いい加減に描いたんではないか、と…;
「魁!男塾」で死んだ、と思われていた人々も全員生き返ってますしね;「魁!男塾」ではゴバルスキーなんか埋めてたし、邪鬼様は消滅してたじゃん!
さすがに邪鬼様は「魁!男塾」の続編となる「暁!男塾」では死亡した事になっておるようですが…
なので、続編の「暁!男塾」ではその「場当たり設定」が、いろいろと足を引っぱってるような気が…;
伊達の「組長」はいいとしても桃の「総理」はちーとばかり無理があるような;(個人的には「海洋冒険家」とか「動植物研究学者」剣博士、なんぞにして欲しかった気もするのだが…;←●ョジョかよ;)
総理桃は「暁!男塾」では塾長を守って一度死亡した事になっているみたいですな。
その時の設定は「元総理」だったようで。現役の総理が暗殺されちゃまずいからだろうけど、元総理の暗殺もやばいだろう、って思うんだけど;
このあたりでも、やっぱり「天より高く」のその後設定は「場当たりパロディ」だった感を感じるんざます。
「天より高く」の黒桃総理はめちゃんこ楽しいんだけどね。
黒桃総理は「国民に政治に興味をもたせる」目的があるようですが、お茶の間の奥様なんかは
「今日の総理は脱がないかしら〜」と、国会中継をテレビにかじりついて見てるかもしんないけど、見ているところはそこだけで
「なんだ〜今日の総理は脱がなかったわ〜」で終わって、何の審議していたのか理解していない、等が多々ありそうで怖い…;
「ホモ偽桃」が出て来た時は「やってくれるぜ宮下あきら氏!」と思ったよ;のけぞったわ、飛び上がったわ、砂吐いたわ!;
腐女子サービスのつもりだったのだろうか?;
しかし相手役の人選をゆるく間違っているあたり、サービスになってないんだけどね…
腐女子のハートを掴みたかったら、もっと「萌え」を理解しないと!(←宮下あきら氏はそんなつもりじゃなかったと思います…)
このあたり読んでいて、一番突っ込みたかったのは頼光だね。
父親が国会で桃の「ホモ疑惑」を追求して、破れた時
「素直に殴られていれば〜」うんぬん発言かましおって。
この作戦考えたのはお前だろ〜!
と、わたくし心の中で叫びましたよ…;
「これで奴も終わりです」とか自身満々にぶっこいてたじゃん!何、責任転換してんだよ;
まあ、あんな「あほ作戦」にのるあんたの父親も父親だけどさ〜;
ここらへんと、伊達組長VS戦車は、「魁!男塾」ファンにとってはたまらんかったですな。辺見編の切腹桃もおいしいざんすがv(たくましい肉体にハアハアしたざんす!←変態…しかし〜略〜)
伊達組長VS戦車戦、はちゃんとファンサービスになっていたと思います(←えらそうに何判定しとるのだ;)
着物姿の伊達はやはりかっこよかった。そういうところでは、背広姿の桃もたまらんかったけど。私としてはイギリス紳士よろしくサスペンダーなんぞしている事を希望します。が、無理かな〜無理そうだな〜そうですか無理ですか…(自己完結)
やっぱ、最初は「なんちゃって設定」のつもりだったと思うんだよね〜;「暁!」描く予定もなかっただろうし。「天より高く」で塾長だしてるから、その繋がりでパロちゃったのかな〜と(富樫も出したかったのかね?)
ちなみに、私、塾長嫌いじゃないざんす。いろいろ「ゴラァ〜!」て思う発言してるけど「男塾」の世界感だからしょうがないしね〜;
「魁!男塾」で「闘う理由」が理不尽だったり、軍国主義的な考えが横行してるのは「作者も編集者もよく考えてない」からだと思う;
とにかく「格闘漫画」なんだから、闘わせなきゃ話にならない。闘う理由はこちらに「正義」がなければならない。だから、よく考えず「分かりやすい理由」を考えた結果、ああなったと…;
もっとよく考えろよ〜;て言いたいんだけどね…
「天より高く」では、連載していた雑誌が雑誌だけに、セクシャルな表現が多様されております。
「魁!男塾」で女人禁制、性欲0(ゼロ)だったのが嘘のようで;
あの塾長でさえ、♪愛人いっぱいv両手にいっぱいv(カステラ一番電話は二番、のテンポで読んで下さる?)状態ですから;若い娘はいないのに、キツネはいるあたりが、さすが塾長ざんす;
この時のランチキ目撃して微動だにしない黒桃総理にはびびった;
「塾長、これはいったい」
って何冷静に微笑み浮かべているのだ!少しは動揺しろよ!さすが底の無い男だわ…;
ここらへんの描写は作者の反動かな〜なんて考えました。
週刊少年ジャン●は、性的な表現を徹底排除している。普通の恋愛感情も最小限。いきなり登場人物の子供が出て来たりするけど、その母親や、母親と父親の恋愛についての話はカットされている事が多い。
という事は週刊少年ジャン●で連載しているコミックは、非現実で非リアルな訳です。
漫画っていうのは非現実であるのだけど、週刊少年ジャン●では性的な部分においてかなり徹底していると思う。
その反動で、週刊ジャン●から他の雑誌に移行した漫画家は、性的なものも含めたリアル感のある話を描く事が多いように感じる。「スラムダンク」の作者が「バカボンド」を描いているように。
宮下あきら氏も同じではないかと。
描けなかったものを描きたくなった、と…;
まさか、のちに「魁!男塾」の続編で「暁!男塾」を描く事になるとは、作者本人も考えていなかったと思うんだよね〜
もし「天より高く」の「なんちゃって設定」がなくて、いきなり「暁!男塾」で伊達や桃達が出て来た場合は、また別の設定だった可能性がある気がする。
う〜ん、見てみたかったかな〜
でも、その場合は絶対「ホモ偽桃」はなかったと考えられる。
…………………………………………………………………………………………………………………………………………それは嫌だな(←おい;)